2011年4月30日土曜日

気象庁マグニチュードとモーメントマグニチュード - Kalessin Action ― Tales from Mid-Ocean Ridges ―

モーメントマグニチュードは、当時地震を適切に定義、理解する過程で達成された地震学の金字塔でした。地震学者ならこの重要な事実は誰でも知っていることですし、教科書には必ず載っている事です。物理的な意味が明確なマグニチュードは"モーメントマグニチュード"であり、巨大地震の規模を正確に表現できる尺度はこれしかない。この事実をご理解いただければと思います。

一方日本では世界でも希な非常に早い段階での速報が可能な観測体制が敷かれていることから、気象庁マグニチュードを使い続けています。ただし、振幅を基準にするやりかたは今回のような規模の地震では使えないのです。可能なかぎり正しい情報をできるだけ早く伝達する気象庁の社会的責任から今回のように発表した値の計算方法が違うようなことになったのです。別に何かを隠蔽しているわけではありません。

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